男は運悪く10キロオーバーで検問に捕まってしまった。
警官が男に違反切符を切ろうとしたとき、後部座席の女性がカン高い声でわめきだした。
「まったくアンタったら!ブレーキは遅い。曲がるところを曲がり忘れる。ノロノロ運転してアタシが急げって言ったら今度はスピード違反で捕まるなんて。あんなに気をつけろって言ったでしょ!ええ?聞かなかったの!?」

「このご婦人はどなたですか?」
警官は聞いた。

「私の家内です。」
観念した男は答えた。

「なるほど、よろしい。もう行って結構です。」
警官は言った。

「これ以上の罰はかわいそうです。」

SHARE